早漏治療

早漏の主な種類は下記にまとめられるでしょう。

心因性早漏

緊張や不安によって射精をコントロールできなくなる

過敏性早漏

陰茎や亀頭部の感覚が過敏になることで射精しやすくなる

衰弱性早漏

加齢、運動不足などによる筋肉・筋力減少で射精しやすくなる

①日本人男性の平均値は5～7分

いくつかの研究や調査で報告されていますが平均値はおおおよそ5～7分程度とされています。

②女性がオルガズムに達するまでは20分程

性行為中（挿入ありの場合）20分程度とされますが、挿入だけでなく前戯やパートナーとの感情的なつながりが大部分を占めると言われます。

③女性が満足する時間は15分～20分

日本人女性の求める挿入時間は平均すると16分以上と言われています。その他の調査では挿入を「21分以上」希望する女性が60％近くいたとするデータも存在します。

早漏には明確な定義が存在しません。
性行為は自身と相手との関係性によってその満足感が異なるからです。
国際性機能学会（ISSM: International Society for Sexual Medicine）が提示した定義は下記の通りです。

ISSMによる早漏の定義

①挿入後約1分以内で射精してしまう
②射精を自分の意志でコントロールできない
射精を遅らせたいと思っても制御できない状態が継続的または再発的に起こる。
③この状態が心理的・感情的なストレスを引き起こす
性行為に対する不安、パートナーとの関係悪化、自尊心の低下など、心理的な影響を及ぼす場合。
④生涯型と後天型がある
生涯型（lifelong PE）：初めての性行為からこの問題がある場合。
後天型（acquired PE）：以前は正常に射精のタイミングをコントロールできていたが、後から早漏になった場合。

補足：時間だけで判断しない
早漏の診断には時間の目安が参考になりますが、必ずしも1分という基準だけで判断されるわけではありません。性行為の質や心理的な影響、パートナーの満足度も重要な診断基準とされます。

早漏治療では現在、内服薬による治療が最も一般的なアプローチとされています。多くの場合、早漏の原因は射精をコントロールする脳内のホルモンバランスに問題があると考えられており、これを整える薬の服用が治療の中心です。

ギガクリニックでは、プリリジーやポゼットといった「ダポキセチン」を有効成分とする薬剤で治療を行います。この成分は交感神経の働きを抑え、脳の興奮を和らげることで射精までの時間を延ばす効果があります。

その他の治療方法

過敏性早漏が原因の場合には、局所麻酔効果のあるリドスプレーを使用した治療も行っています。また、かつては包茎治療が早漏治療として広く行われていましたが、現在では必要に応じてダポキセチンの補助として処方される程度です。

早漏はデリケートな問題ですが、適切な治療を受けることで多くの方が改善を実感されています。ギガクリニックでは、早漏とED（勃起不全）の併発など患者の状態に応じた治療プランを提案しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

現在は薬物療法が主流となっていますが、以前は以下のような治療法が用いられていました。それぞれ特徴と効果について整理します。

1.リドスプレー

リドスプレーは、リドカイン2％を有効成分とする局所麻酔薬で、感度が高い人に適しています。陰茎にスプレーすることで感度を鈍化させ、早漏を緩和します。またダポキセチン製剤との併用が可能です。

2. パロキセチン

抗不安薬として日本でも「パキシル」の名で処方されるパロキセチンは、副作用の一つとして射精までの時間をわずかに延ばす効果があります。ただし、その効果は限定的で、1分ほどの延長効果が見込める程度であることと、宇副作用の発現タイミングがコントロールできないため使用が難しい薬剤です。

3.セマンズ法

パートナーの協力を得て行う行動療法です。以下の手順で射精コントロールの訓練を行います。

陰茎を刺激し、射精間近になったら刺激を止める。
射精感が落ち着いたら再び刺激を開始。
これを4～5回繰り返す。
慣れてきたらローションを用いて同様の手順を実施。
最終的に挿入後の動作でも訓練を行い、耐性をつけていきます。
この方法は、刺激に慣れることで射精をコントロールする力を高めることを目的としています。

4.スクィーズ法

スクィーズ法は、一人またはパートナーと行う行動療法です。

一人で実施する場合
マスターベーションを行い、射精直前に亀頭を押さえて射精を抑制します（いわゆる「寸止め」）。

パートナーと行う場合
オーラルセックスや手で刺激を与え、射精間近で停止する動作を繰り返します。
最終的には挿入した状態で同様のプロセスを行い、コントロール力を養います。