DHEAとは

2024.12.28

DHEA（デヒドロエピアンドロステロン）は、副腎皮質ホルモンの一種で、体内でステロイドホルモンの前駆体として機能します。
DHEAは、ホルモンの分泌を調節し、免疫系の調整、骨の形成、筋肉の成長、エネルギー生産など、多くの身体機能に影響を与えます。
最近、来院された患者様から男性更年期障害や「体自体をより元気にしたい」とのご相談をよくお受けします。今回はそういったご相談に対する一つの回答である医療用ホルモン充填剤DHEAについてお話しいたします。

DHEAとは

人には老化現象があり、自分たちの身体は生涯変化し続けます。
DHEAは、20代をピークに年齢とともに徐々に減少し、加齢に伴う身体の変化に関連することが知られています。
若いころのレベルを保つには外部からDHEAを摂取する必要があり、DHEAが低下すると意欲の低下、免疫力の低下、筋力の衰え、肥満、糖尿病など様々な病気が起こりやすくなります。
また、アルツハイマー病ではDHEAの明らかな低下がみられ、長寿の方には高濃度にDHEAがみられるそうです。
DHEAを増やす食材はアボガド、納豆、黒豆などが有名で、有酸素運動でも増加するといわれます。他にも瞑想すると脳内がシータ波を出すためDHEAの増加が認められるようです。
DHEAは、サプリメントや薬剤として入手できる場合があり、エイジングケアや性機能障害の治療に用いられることがあります。DHEAの使用については、医師との相談が重要です。

DHEAの効果

DHEAサプリメントが、筋力や筋肉量の増加、性機能の改善、骨密度の増加、脂肪量の減少などに効果があるとされています。
DHEAはアメリカではサプリメントとして広く知られており、25mg又は50mgを1日で服用するのが一般的とあります。DHEAはほとんどの方に服用していただけます。
ただし、DHEAはホルモンの補充剤ですので、特に以下の場合は注意が必要です。
・ホルモン依存性がん（乳がん、卵巣がん、前立腺がんなど）
・糖尿病
・高コレステロール症
・心臓病
・精神疾患（うつ病、双極性障害など）

DHEAの効果についてアメリカで二重盲検法実験が行われています。
40～70歳までの男女を対象にしてDHEA/DHEASの循環量を20～30代のレベルにまで回復させることができました。
実験で使用されたDHEAは50mgと100mgで被験者はこれを1日1回服用し、結果は動物実験のものと一致していました。
DHEAの適量については個人差があるため、使用を考えている方は使用開始前と使用中にDHEA量の検査などを行うと適量を超えていないかが確認できます。

DHEAの主な効果として
1.免疫力が高まり病気を予防する。

2.筋肉量を増やし、ダイエット効果がある。

3.血圧や血糖値を下げる。

4.ストレスを軽減して、うつ病の予防になる。

5.記憶力を向上させアルツハイマー病を予防

6.男性は精力増強効果、女性は不妊治療に効果。

7.更年期障害や骨粗鬆症を予防する。

などがあります。