コラムCOLUMN

ED以外の血管にまつわる疾患②

2024.12.29

こんにちは。ギガクリニックです。
みなさんもご存知の通りバイアグラやシアリス、レビトラなどはED治療薬です。
ED治療薬の服用目的は、硬くなった血管を柔らかく広がりやすくし、海綿体への血流を増やし勃起状態を維持しやすくすることです。血管は体中に張り巡らされています。ED薬を服用して頭痛がするとか鼻が詰まる、目が充血すると言った経験がある方も多いと思います。それらの副作用もED治療薬で陰茎以外の血管が拡充しているからです。
副作用も過度でなければお薬がきちんと効いている証拠でもあります。
今回は、ED(勃起不全)以外の血管に関連する疾患についてみてみましょう。

関節炎(関節周囲の血液循環不良により関節炎症が発生する病気)

関節炎は、関節周囲の血液循環不良により関節に炎症が発生する病気を患います。 関節は骨と骨の間にあるクッションである軟骨が摩耗することで、痛みや腫れ、制限などの炎症症状が生じます。
関節炎は多くの種類があり、最も一般的なものに関節リウマチや骨関節炎(変形性関節症)もあります。

一方、骨関節炎は関節の構造的な変化によって見受けられ、年齢とともに進行する傾向があります。
関節炎の症状は関節の種類や程度によって異なりますが、共通して関節の痛み、腫れ、朝のこわばりなどが見られます。診断には血液検査や画像検査が行われ、早期の発見と適切な治療が重要です。治療法には、抗炎症薬や疾患修飾性抗リウマチ薬、生物学の製剤などが用いられます。
さらに、関節の機能を守るためのリハビリテーション運動療法も行われ、炎症のコントロールと患者の生活の質の向上を目指します。早期の治療と炎症の予防対策が、関節炎による関節の損傷を軽減し日常生活を維持するために重要です。

下肢静脈腫瘍(足の血流の循環​​障害により、静脈が拡張し痛みや腫れが起こる病態)

下肢静脈腫瘍は、足の血流の循環​​障害により静脈が拡張し、痛みや腫れが起こります。 通常、静脈は血液を体の末端から心臓に戻す重要な役割を果たしますが、静脈壁のバルブの機能が低下したり、血管壁が弱くなることで静脈が拡張してしまいます。
下肢静脈腫瘍の主な原因は遺伝的要因や生活習慣、妊娠、過体重、長時間の立ち仕事などが挙げられます。進行すると静脈が浮き出てきたり、皮膚の色が変わったり、潰瘍が形成されることもあります。
診断には、視診や触診、超音波検査などが行われ、程度に応じて治療が決定されます。軽度の場合は保守的な治療が行われますが、進行した場合は外科的な手術や静脈内治療が必要となることもあります。
予防として、適度な運動や体重管理、長時間の立ち仕事では定期的な休憩、適切な靴や圧迫ストッキングの使用が推奨されます。早期の治療と予防策の実施により、下肢腫瘍による症状や合併症を軽減し、足の健康を維持することが重要です。

糖尿病性合併症(糖尿病による血管障害により、目や腎臓などの合併症が起こることがある)

糖尿病により高血糖が続くことで、血管に障害が起こり、合併症を患うことがあります。 糖尿病は血糖値のコントロールが難しいため、高血糖が血管内皮細胞にダメージを与えます、糖尿病性合併症の主な部位として、目(糖尿病網膜症)、腎臓(糖尿病腎症)、神経(糖尿病神経障害)があります。糖尿病腎症は、腎臓の機能低下や慢性腎臓病を知り、最悪の場合には透析が必要となることもあります。 糖尿病神経障害は、末梢神経に障害が起こり、感覚の低下やしびれ、痛みを感じます。
これらの合併症は初期の症状が軽いため、予防と早期発見が重要です。適切な血糖コントロール、定期的な健康チェック、生活習慣の改善が合併症の予防に役立ちます。フォローアップと適切な治療が行われることで、合併症の進行を遅らせることが期待されます。 糖尿病患者は自己管理を意識し、医師の指導を受けながら、健康な生活を進めることが重要です。

冷え性(末端の血流がさらに良くなり、手足の冷えやしびれが起こる症状)

冷え性は、体の末端(特に手足)の血流が十分でなく、組織に正しい血液が供給されずに冷えやしびれが起こる症状です。この状態は、末梢血管の制限や血流の低下によって引き起こされます。
冷え性の主な原因として、遺伝的要因、運動不足、喫煙、ストレスなどが挙げられます。また、冷え性は女性によく見られ、特に手足の末端部分が冷たくなりやすいことがあります。冷え性の改善には、正しい服装で温めたり、運動を行って血流を促進することが重要です。また、喫煙を避け、ストレスを軽減することも有効です。手袋の着用なども冷え性の緩和に役立ちます。
ただし、冷え性の症状が持続的で重篤な場合は、他の潜在的な疾患の可能性も考えられるため医師の診断を受けることが重要です。 冷え性の症状を軽減して快適な生活を送りましょう。

高脂血症(血流中の脂質が増加することにより、動脈硬化や心血管疾患のリスクが高まる病態)

高脂血症は、血液中の脂質(特にコレステロールとトリグリセリド)が正常値を超えて増加する病態を指します。この状態は、生活習慣や遺伝的観点により考慮されます。動脈硬化や心血管疾患(心臓病や脳卒中など)のリスクを高めることがあります。高脂血症の主な原因は、高脂肪食の摂取や運動不足、肥満、遺伝的な関与などが挙げられます。これらの配慮により、血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が増加し、動脈壁に影響を及ぼすことで動脈硬化が進行します。高脂血症は無症状の場合が多いため、定期的な健康チェックが重要です。早期の発見と正しい管理、そして健康的な食事、適度な運動、減量が必要で、必要に応じて薬物療法(スタチンなど)が行われることもあります。
高脂血症は動脈硬化を進行させ、心血管疾患のリスクを高めるため、予防と治療には積極的な取り組みが必要です。ライフスタイルの改善と医師のフォローアップにより、高脂血症による合併症を予防し、心血管の健康を維持しましょう。

生活習慣の見直し

血管の健康を維持するためにはまず食習慣が大切ですが、運動も同じように大切です。ただ運動習慣をつけるより簡単に身体感覚を意識し日常のパフォーマンスを向上できる方法をご紹介しましょう。
現代人は呼吸が浅く酸素不足とそれに伴い脳や内臓のパフォーマンスが落ちていると言われています。腹式呼吸という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。それに倣い、お腹を膨らませる呼吸をするのですが、あくまで空気が入るのは肺です。肺に空気が入ることで横隔膜が下へ体の前後へと広がり内臓を押し下げてお腹が膨れます。一度目を閉じて、口からでも鼻からでも大きく空気を吸ってみましょう。何回か行っていくうちに横隔膜が内蔵を押しのけて広がろうとしているのが分かってくるかと思います。最初のころは吸ったらお腹が膨らみ、吐いたらお腹は凹むという呼吸を意識的に行い、慣れてきたら吸った時は膨らみ、吐く時もあまり凹まないような呼吸(吐く時は脱力する)を意識してみましょう。いわゆる逆腹式呼吸と呼ばれるものです。凹まないということは、空気が必要最小限だけ吐き出され吸われている状態です。お腹に空気が維持されていることで姿勢も改善され、脳も冴え、肩こりなどへの好影響を感じる人もいるでしょう。呼吸そのものがコントロールできると緊張状態から抜け出しやすくなったり、メンタルも下がりにくいと言われています。

今回は、勃起不全以外の血管にまつわる疾患についてご紹介しました。これを機に日々の生活を見直し、病気にならない健康的な体を目指しましょう。

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記事監修

ギガクリニック総院長 菅原 俊勝

総院長菅原 俊勝

2004年(平成16年)
秋田大学医学部医学科卒業
2014年(平成16年)
ユナイテッドクリニック池袋院
2021年(令和3年)
医療法人社団 淳康会 高森会 理事就任
2021年(令和3年)
大宮院管理医師、総院長就任