「梨も柿も放生会(ほうじょうや)」博多三大祭・筥崎宮放生会
2018.09.07
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夏休みも終わりましたが、いまだ残暑の頃、いかがお過ごしでしょうか。
さて、博多の秋と言えば9月12日から18日まで開催される「筥崎宮放生会」です。放生会は筥崎宮以外では「ほうじょうえ」と読みますが、博多箱崎では「ほうじょうや」と読みます。博多三大祭の秋の大祭であり、「博多祇園山笠」博多どんたく港まつりの元となった「博多松囃子」以上の歴史があり、博多三大祭の中では最古の祭りとなっています。
博多のお祭りと言えば、「お櫛田さん」と博多っ子から親しまれている櫛田神社が有名です。そんな中で博多三大祭と冠して唯一、櫛田神社ではないお祭りが筥崎宮の放生会なのです。では筥崎宮とは何なのでしょうか?博多と箱崎の関係を探って参りましょう。
筥崎宮とは日本三大八幡宮の一社であり、筑前一宮、官幣大社に列する由緒ある神社です。創建は西暦923年、筑豊にある大分八幡宮から遷座し箱崎の地に創建された歴史があります。そもそも、箱崎は現在では福岡市東区ですが、江戸時代までは糟屋郡(かすやごおり)の郡都だったのです。糟屋郡にはその他にも応神天皇が誕生された宇美八幡宮など由緒ある八幡宮が多いです。余談ですが宇美八幡宮は安産祈願の神様です。ご夫婦の皆さま、安産の御祈願はいかがでしょうか?(笑)
福岡市東区には、その他にも仲哀天皇廟である香椎宮など、由緒や社格を取ってみても日本でトップクラスの神社が多いです。特に香椎宮は現在でも天皇陛下の勅使がいらっしゃる勅祭社でもあります。九州で勅祭社は福岡市東区香椎の香椎宮と、日本三大八幡宮の筆頭である宇佐神宮の二社のみです。香椎宮には「不老水」という武内宿祢に由来する湧き水が今も沸いています。パワースポット巡りなど如何でしょうか?
話を放生会に戻しましょう。
元々は仏教の催しだったようで中国から伝来したようです。日本における放生会とは、元々は今の鹿児島県、昔の薩摩にいる隼人の乱を平定した後に、朝廷が彼らの霊を弔った祭りが由来です。現在では生きとし生けるものを慈しむお祭りとなっております。博多における筥崎宮放生会とは、博多祇園山笠でお世話になった「ごりょんさん」を労う為に、山笠の舁き手たちがごりょんさんに新しい服を着せてあげたりするお祭りである位置づけです。「ごりょんさん」とは奥さんの事で江戸時代には九州最大のお祭りだったようです。
放生会では、「ちゃんぽん」や「おはじき」などが名物となっていますが、近年インターネットで筥崎宮おはじきが出店されており、筥崎宮は放生会期間中のみの販売であった筥崎宮おはじきを、通年販売に切り替えたようです。
筥崎宮放生会の期間中に、御神幸祭も2年に1回執り行われていますが、今年はありません。筥崎宮の御神幸祭が無い年は、香椎宮で春季氏子大祭が執り行われます。筥崎宮が奇数年、香椎宮が偶数年です。そんな訳で筥崎宮と香椎宮は仲が良いです。
筥崎宮放生会はデートにも良し、です!!!好きな女の子を連れて露店をめぐるのも悪くありません。カルメラ屋さん、少なくなったけん寂しかねぇ、放生会にはショウガば買いんしゃい。
では良いデートをお祈り申し上げます!