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中折れとは? ~中折れについて徹底解説~

公開日 公開日:2025.12.24
更新日 更新日:2025.12.25

「中折れ」は、自分だけの問題ではなく、パートナーも精神的なダメージを受ける可能性があり、放置できない症状です。1回2回の中折れであれば、たまたま体調不良などが考えられますが、毎回のように中折れしてしまうと、自信が無くなってしまったり、パートナーとの関係が悪化のきっかけになってしまうこともあります。中折れはストレスや疲労などの精神的な理由だけが原因ではなく、身体的な原因の場合もあります。その場合は病気のサインである可能性もあるので注意が必要です。

中折れの相談は非常に多い相談内容で、医師の診察を受診し治療を行えば、改善が見込める可能性も高いです。

今回は「中折れ」の症状、原因、対策改善方法を詳しく解説していきます。

💡この記事では下記の情報を得ることができます

中折れという状態の正しい理解
年代別の中折れの原因
中折れをしたときのパートナーの気持ち
通院の目安

中折れとは?痛みは伴う?

中折れとは、性行為の際に勃起をして挿入はできるが、その最中に十分な硬さを保てなかったり柔らかくなってしまう状態のことを指します。一般的にもよく用いられる言葉ですが、医学的にはED(勃起不全(Erectile Dysfunction))の代表的な症状のひとつで、勃起がまったく起こらない症状とは異なり、勃起はするが持続できないという点が特徴です。

年齢に関係なく起きる症状で、10代や20代、高齢者まで誰もが経験する可能性があります。また毎回ではなく、特定の状況、タイミング、シチュエーションで起きる場合もあります。

基本的に、中折れは痛みを伴う症状ではありません。挿入の途中で勃起が弱まったり萎えてしまう状態を指すため、基本的に身体的な痛みとは無関係です。ただし、勃起が不十分なまま性行為を続けることで摩擦や負担がかかり、陰茎や周囲に違和感や痛みが出るケースはあります。その他、前立腺炎や陰茎などの血流・神経に問題がある場合、勃起や射精に伴い痛みを感じることがあります。このケースの場合は治療が必要になるため、泌尿器科や専門医まで受診をしてください。

「中折れ」年齢に関わらず誰にでも起こり得ます

「勃起が続かない」「途中で萎えてしまう」と精神的にも大きなショックを伴うため、深刻に捉えてしまう方も少なくありません。また、中折れを繰り返す場合は、自信を失ったり、パートナーとの関係に影響を及ぼすこともありますが、これは珍しいことではありません。

40代以降の男性に多いイメージを持たれがちですが、実際には20代や30代の若い世代でも中折れになるケースもあります。年齢を問わず、例えば初めてのパートナーとの性行為で「絶対に失敗したくない」「今日は成功させたい」と思う場面で、プレッシャーから自律神経が乱れて勃起が維持できなくなることがあります。あるいは、疲労が溜まっている場合にも発生することはあります。中折れは心身に関連する様々な要因で引き起こされるのです。またEDの初期症状であったり、糖尿病や高血圧などの隠れた疾患のサインである可能性もあり得ます。

中折れの主な原因

  • 心因的要因:大きなプレッシャーやストレスに伴う不安感、自己肯定感の低下に因るもの
  • 身体的要因:一時的あるいは慢性的な疲労や睡眠不足、生活習慣の乱れ、加齢による血流低下
  • その他:EDの初期症状または他疾患のサイン、精神疾患治療のための薬服用など他治療に伴う副作用

多くの場合は、原因は一つではなく、「心理的な不安」+「身体的な不調」+「生活習慣」などが重なり合っています

年齢と中折れの関係

中折れは、年齢にかかわらず誰にでも起こる症状ですが、世代ごとに起こりやすい原因や背景には違いがあります。20代~30代といった若年層と、40代以降の中高年層では、身体的な要因と心理的な要因の割合や影響の仕方が変わってきます

年齢別の主な要因表

年齢層中折れの主な原因特徴
20~30代若年層心理的要因が多い緊張や不安、過去の失敗体験
40~50代中年層身体的要因+心理的要因男性ホルモン低下、血流障害、ストレス
60以上高年層身体的要因が多い血管や神経の劣化、服用薬の影響

上の表を見ると、年齢を重ねるほど中折れの原因は複合化していき、身体的な要因が多くなることが分かります。しかし、心理的要因や生活習慣も前世代で影響するため、改善には総合的なアプローチが必須です。

若年層(20代~30代)の中折れ

  • 若年層での中折れは、心理的な要因が大きな割合を占めることが多い。
  • 初めての性交や新しいパートナーとの性交で「うまくいかなかったらどうしよう」というプレッシャーが強くなると、脳がリラックスできず、中折れが起こりやすくなる。
  • 過去に中折れでの失敗を経験すると、「次も失敗するかも」という不安が強くなり、心理的な悪循環に陥ることがある。
  • 自分の性行為の技術や持続力に対して過剰な期待を持つと、それがストレスになり、勃起が維持できなくなることがある。
  • 学生や社会人の多忙な生活は、睡眠不足やストレスを招き、勃起力を低下させる要因になる。
  • 飲酒や夜更かし、スマホの長時間使用も自律神経を乱し、勃起の維持に悪影響を与える。

中年層(40~50代)の中折れ

・40代以降になると、加齢による身体的変化が中折れに影響を及ぼすことが増えはじめる。

・男性ホルモン(テストステロン)は20代をピークに徐々に低下するため、性欲の低下や勃起力の維持が難しくなる。

・動脈硬化や高血圧、糖尿病などによる血管の硬化で血流が悪くなり勃起を維持するための血液供給が不十分となりやすい。

・運動不足などが積み重なって体力が低下。勃起力の維持に悪影響を及ぼす。

・人間関係や仕事、家事での過度なストレス。睡眠不足などで慢性的な疲労など、中年層で心理的な影響を受け脳が性的刺激に集中できず、勃起の維持が困難になる。

・長期間の関係性でマンネリ化やコミュニケーション不足によるパートナーとの関係性の悪化。

高年層(60代以降)の中折れ

・高年層になると身体的要因がより高まる。

・動脈硬化、糖尿病、神経障害、男性ホルモンの低下などが重なり、勃起維持が困難になる。

・高血圧、前立腺肥大などの薬を服用している場合、副作用で勃起が維持できなくなる場合がある。

・高年層でも退職後の環境の変化などのストレスが原因のケース。

中折れのショックと自信喪失によるEDの加速

中折れを経験すると、多くの男性がショックを受けます。実際には、たった一回の身体的な疲労に起因した中折れだったとしても「男として情けない」「パートナーに対して申し訳ない」といった精神的な大きなショックが、羞恥心や罪悪感を抱かせ自信喪失へとつながり、深刻な心因性EDやあるいは、早漏へとつながってしまう可能性もあるのです。

中折れは多くの男性が経験する一般的な悩みですが、放置せず、原因に合った適切な対処をすることが大切です。

発症度合に応じた中折れ対応

頻度対策
突発的で一時的な中折れ心身ともに十分な休養を取りましょう。生活を見直しバランスの良い食事や睡眠確保も重要です。また羞恥心や罪悪感が症状を繰り返させる要因にもなりかねません。症状が軽いうちに可能であればパートナーに打ち明けてコミュニケーションを図りましょう。
繰り返す中折れ3回以上連続で繰り返す場合は、以降の性行為でも発症の可能性が高くなる傾向にあります。根深い悩みになる前に専門医に早期相談することがのぞましいです。また、生活習慣を根本的に見直し、体全体の健康を保つよう心がけましょう。

年齢に応じた中折れ対策

いずれの世代でも、まずは原因をしっかり理解することが改善への第一歩になります。原因を踏まえて、生活習慣や心身の状態を整え、年齢を言い訳にせず、前向きに取り組むことが重要です。

年齢層対策
20~30代若年層心理的なプレッシャーの軽減。リラックスできる環境づくり。睡眠や運動習慣の改善。
40~50代中年層ストレスケア。生活習慣病の管理。血流改善。ホルモンバランスを整える。
60以上高年層基礎疾患の管理。薬の副作用を確認。筋トレなどの適切な運動による体力と健康維持。

中折れを放置するとどうなるのか?

一回二回の中折れは疲労などで起こり得るため、それほど気にすることはありません。しかし、毎回のように中折れの症状が現れているにも関わらず放置すると、『次も失敗してしまうかも』『パートナーは満足しているのだろうか』などの不安が強まり、心理的な悪循環を生み出すことがあります。

また、頻繁に中折れが起こる場合は動脈硬化、高血圧、糖尿病といった血管の病気が潜んでいる場合もあるため、繰り返す場合は放置するのではなく、医師による診察を受診することをお勧めします。

中折れでクリニックに行くべき目安

以上の悩みが1つでも当てはまる場合はクリニックで医師の診察を受診してください。

  1. 頻度が高くなっている
    ✓ 3回に1回以上の頻度で中折れする。
    ✓ 継続的に2ヶ月以上続いている。
  2. パートナーとの関係に影響している
    ✓ 性行為に消極的になっている。
    ✓ 自信喪失や関係の不安につながっている。
  3. 健康リスクが疑われる
    ✓ 糖尿病、高血圧、脂質異常症など生活習慣病の指摘をされている。
    ✓ 動悸や胸の痛みなど心臓血管系の症状がある。
  4. セルフケアでも改善が見られない
    ✓ 睡眠改善、禁煙、減酒、運動をしても変化がない。
    ✓ サプリメントやリラックス法を取り入れても改善しない。
  5. 急な変化がある
    ✓ 以前は問題なかったのに、急に症状が出始めた。
    ✓ 勃起そのものが起きにくくなってきた。

中折れした時のパートナーの気持ちは?

「中折れ」自体は男性本人にとってショッキングな出来事ですが、実はパートナーも複雑な気持ちを抱えることが多いです。一般的には次のような心理が考えられます。

1. 驚きや戸惑い:「あれ?どうしたんだろう?」と予期せぬ出来事に戸惑い、性行為の流れが止まることで気まずさを感じる

2. 自分のせいかも?という不安感を抱く:「私に魅力がないのかな?」「なにか気に障るようなことをしたかな?」などと、自分を責めてしまう人も少なくありません。

3. 相手への気遣い:「緊張しているのかな?」「疲れているのかな?」と相手を思いやる気持ちが働くこともあります。

このような気持ちの一部、あるいは全てが湧き起こることが想定されます。そしてこの状況をお互いにコミュニケーションを取らずに放置をしてしまうと、「これからも続くのでは?」「夫婦生活に満足ができない」「愛情表現が足りない」などと女性の自己評価の低下と自信喪失、信頼関係の崩れ、結果的に関係性を悪化させてしまうこともあるのです。これらを回避するためには、やはりコミュニケーションが第一です。コミュニケーションを取ることで互いのプレッシャーを低下させ、協力関係を築くことにつながっていきます。互いを理解できれば、リラックスできる環境づくりや性行為への工夫などに取り組める可能性があります。

まとめ

セルフケアでの中折れ改善が難しい場合や、中折れが繰り返してしまう場合には、医療機関でのED治療が有効です。冒頭で記載の通り、中折れは医学的にはEDの一種です。EDの治療や薬剤について詳しく知りたい方はED治療メニューページまたは「EDとは? EDの原因と対処法を男性のお悩み特化【ギガクリニック】専門医が解説」の記事を併せてご確認ください。

 

受診することで原因を明確にでき、適切な治療や生活指導を受けることが可能です。中折れは一時的に誰にでも起こり得る症状ですが、繰り返すようであれば放置せず、生活習慣の改善や医師への相談を行うことが大切です。原因は身体的要因と心理的要因が複雑に絡み合うことが多く、自己判断では対応しきれない場合もあります。治療薬やカウンセリングをうまく取り入れれば改善が期待でき、性生活の満足度を取り戻すことも可能です。「中折れ=年齢のせい」とあきらめる必要はありません。正しい理解と適切な対策をとることで、改善を図りましょう。

中折れに関連するよくある質問

中折れとはどんな状態ですか?

勃起をして挿入はできるものの、性行為中に十分な硬さを保てなかったり少しずつ萎えてやや柔らかくなることを指し、医学的にはEDの一種とされています

性行為中に中折れする原因はなんですか?

大きくは心因的要因(ストレスやプレッシャー)と身体的要因(疲労や睡眠不足、加齢、生活習慣)などの影響によって引き起こされます

20代で中折れするのはなぜですか?

若年層の場合は緊張や不安、過去の失敗体験など心因性要因によって引き起こされることが多いです。

40~50代で中折れするのはなぜですか?

中年層の場合には、男性ホルモン低下、血流障害、ストレスなど心因性要因と身体性要因が組み合わさった混合性EDに起因する割合が多いです

60代で中折れするのはなぜですか?

60代以降の高齢層の場合は身体的要因によって引き起こされることが多く、加齢に伴う血流低下やテストステロン値の低下などが起因することもあります。男性ホルモン(テストステロン)摂取するには?も併せてご確認ください

中折れしたらどう思いますか?

ご自身ではショックを受けてしまうことが大半で、情けなさからくる羞恥心、パートナーへの罪悪感を感じる方が多いです。また同時にパートナー自身も戸惑ったり、「自分の魅力が足りないからか」などと自信を喪失してしまうこともあります

中折れは治療が必要ですか?

医学的には中折れはEDの症状の一種です。まったく勃起ができない状況ではありませんがED治療が必要なこともあります。

【出典】

日本泌尿器科学会 ED診療ガイドライン[第3版]

MSDマニュアル家庭版〔勃起障害(ED)〕

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記事監修

ギガクリニック総院長 菅原 俊勝

総院長菅原 俊勝

2004年(平成16年)
秋田大学医学部医学科卒業
2014年(平成16年)
ユナイテッドクリニック池袋院
2021年(令和3年)
医療法人社団 淳康会 高森会 理事就任
2021年(令和3年)
大宮院管理医師、総院長就任