スーグラでダイエット
2025.01.10
スーグラ錠とは
Suglat(スーグラ)の主成分は「イプラグリフロジンL-プロリン」です。元々は糖尿病の治療薬で、その中でも「SGLT2阻害薬」と種類に属します。アステラス製薬株式会社より2014年に発売された治療薬です。アステラス製薬と寿製薬の共同研究・共同開発、アステラス製薬と寿製薬とMSDが共同プロモーションを展開しています。スーグラ25㎎錠とスーグラ50㎎錠が有ります。スーグラは2015年より長期処方が可能となりましたが、処方には必ず医師の処方箋が必要です。また糖尿病以外の目的での使用は保険適用外となります。
スーグラの作用
スーグラは血液中の過剰な糖分を尿から排泄する事で、血糖を下げる効果があります。スーグラはSGLT2阻害薬という分類ですが、SGLT2というのは肝臓の近位尿細管にあり尿から糖分(ブドウ糖)を、体内に再吸収する働きを持つ輸送体です。糖は人間にとって生命活動を行う為に必要なエネルギーであり、その貴重なエネルギー源を取りこぼさないよう尿に入ってしまった糖分を体内に取り戻す働きがあります。糖尿病の方は糖分が過剰になってしまっている状態です。
SGLT2の働きを抑えてしまえば、余分な糖分は尿からそのまま排泄され体内の糖分を減らす事ができます。これがSGLT2阻害薬の作用です。SGLT2阻害薬は余分な糖分を尿と一緒に排泄するというものなので、血糖が下がり過ぎて低血糖になってしまうという危険性も少ない薬です。しっかりと血糖を下げる効果もあり、糖尿病改善に効果の高い薬剤の1つです。その他にも脂質の分解を促し高脂血症を改善出来たり、体重や内臓脂肪を減少させる作用もメリットとしてあります。
スーグラの副作用
主なものとしては頻尿・口渇・便秘です。SGLT2阻害薬は尿と糖分を一緒に排出させますが、糖分が混ざった尿は浸透圧が高まり水分を多く引っ張ります。結果、尿量が多くなるので通常より脱水症状に陥りやすくなる可能性が高くなります。加えて糖分の多い部位は菌が繁殖しやすくなります。SGLT2阻害薬により尿管・膀胱・腎臓に糖分が増加するため、これらの部位に感染が発生しやすく尿路感染症や性器感染症等の可能性が普段より高くなります。ごく稀ですが重大な副作用として低血糖、腎盂腎炎、ケトアシドーシスの報告があります。
感染に弱い方、脱水を引き起こしやすい方はスーグラ(SGLT2阻害薬)の服用は慎重に判断して下さい。またSGLT2阻害薬は尿を生産する腎臓に作用します。そのため腎臓の機能の悪い方は効果が減弱し、十分な効果が得られない可能性があり、重度の腎機能障害の方はその効果がほぼ得られないと考えられます。
スーグラでのダイエット
スーグラでのダイエットは、作用機序面から見れば糖質制限ダイエットの発想に近いものがあります。しかし、誤解の有る面もあります。何故糖質制限に「近い」かというと、血糖の上昇が起こるとインスリンの分泌が増加し、インスリンが脂肪を取り込みやすくするという流れが、糖質制限の根幹の1つです。スーグラはインスリンの分泌を増加させずに糖質を尿から除去する事ができます。結果として糖質の摂取量が減っている様な、影響を与える事ができる可能性があります。しかし摂取した糖質が0になっている訳ではなく、引き算的な働きと考えると近いでしょう。簡単に説明すると、尿細管のSGLTには1型と2型とがあります。主に働きがあるのが2型でスーグラも2型を抑制しますが、1型(SGLT1)も糖分の吸収が行われているため、取った糖質を完全に0にしている訳ではない、という事です。
スーグラは余分な糖分を体外に排出するというその作用機序から、販売前からダイエット効果にも注目されていました。スーグラ100㎎を1日1回服用すると糖尿病患者で1日に100~120ℊ、健康な成人では1日55~60ℊのブドウ糖を尿中に排泄しています。ブドウ糖1ℊで約4Kcalなので健康な成人では1日に240Kcalを尿中へ排泄します。1ヶ月では7200カロリーです。6000カロリーで内臓脂肪約1キロ相当です。国内臨床試験のデータ(16週服用)では50㎎群で2~3㎏の体重減少を認めました。効果の高い方では10㎏以上の減少も見られますが、約24週程で横ばいになります。ウエスト周囲径では平均1~2㎝細くなるとの結果が出ています。
スーグラの服用方法
1日1回1錠(イプラグリフロジンとして50㎎)を朝食前または朝食後に服用します。体重減少目的での服用の場合、約24週の服用で移行がほぼ横ばいとの報告がされているので、24週程で服用を中止するのが適切だと考えます。
効果が不十分だと感じた場合、経過を十分に観察したうえで100mg1日1回まで増量することができます。
通常時、健常な成人が服用した場合SGLT1の予備能により糖が再吸収され低血糖は起きないとされていますが、アルコール摂取や激しい運動での低血糖が報告されています。そのような場合服用は控えて下さい。誤って多く飲んでしまった場合は医師または薬剤師にご相談下さい。自分の判断で服用を終了したりせず、必ず医師と相談の上服用をして下さい。
スーグラの飲み合わせ(併用禁忌・併用注意薬)
スーグラには絶対に併用してはいけない”併用禁忌薬”はありません。しかし併用の際に注意が必要な”併用注意薬”があります。併用注意薬の中で特に併用頻度が高いものとして考えられるのは他の糖尿病薬です。低血糖の可能性が高まる為、インスリン製剤、スルホニアウレア剤、速攻型インスリン分泌促進薬と併用する場合はこれらの用量を調節するケースもあります。その他にステロイドや利尿薬、血圧降下剤のβー遮断薬、高脂血症で使用するフィブラート系薬等があります。これらの薬を服用してる場合は必ず担当の医師にご相談下さい。
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記事監修
総院長菅原 俊勝
- 2004年(平成16年)
- 秋田大学医学部医学科卒業
- 2014年(平成16年)
- ユナイテッドクリニック池袋院
- 2021年(令和3年)
- 医療法人社団 淳康会 高森会 理事就任
- 2021年(令和3年)
- 大宮院管理医師、総院長就任