バイアグラの飲み合わせ、注意すること
2024.12.29
バイアグラ等のED治療薬は、併用注意・禁忌、併用禁忌薬と服用する際に注意する事・薬や服用してはいけない方、併用してはいけない薬剤があります。
ED治療薬とは、血管を拡張させ陰茎周辺の血流量が増える事で勃起を促し持続させる薬剤です。この為、血圧の薬を服用している方は、特に注意しなければなりません。
ED(Erectile Dysfunction:勃起障害・勃起不全)
ED(勃起不全)とは、「勃起を発現または持続できない為、満足な性交渉ができない状態」です。EDは軽症・中等症・完全型EDに分けられます。
完全型EDは、一切勃起出来ない・短い時間の勃起であり性交には不十分などの症状です。
中等症EDは、たまに性交に十分必要な勃起が得られず持続出来ない事があるなどの症状で、軽症EDとは通常は性交には十分な勃起を得られ維持することが出来るとされます。
軽症EDは、例えば性交はいつもなら出来るが緊張した場合に勃起時の硬さがいつもより無い、本来のパフォーマンスが出ない、たまに出来ない事がある場合などが該当します。その為、本人が勃起に満足を感じない場合にもED治療の対象です。
特に、軽症EDは自覚症状が薄く、ED薬を使う程でもない・医療機関に受診するほどでもないと考える方も多く、進行の対策などもせずにいることで中等症ED、完全型EDに症状が進行していく事があります。バイアグラ等をはじめED薬は軽症〜完全型まで気軽に使える薬剤です。持病や服用中のお薬などがあった場合は、医師と相談しましょう。
EDの原因 心因性・器質性・混合型・薬剤性
EDの原因は、心因性ED・器質性ED・薬剤性EDとそれらが混合して起こる混合型EDがあります。
心因性ED:勃起する能力はあるが、精神的な面に原因がある(ストレスや緊張)などから勃起が不十分で性交できない事です。
器質性ED:勃起に関与する神経や血管、内分泌、陰茎自体の障害などにより満足な状態が得られないことでこれには手術や外傷、その後遺症などでも原因になる事があります。
薬剤性ED:抗うつ剤や抗精神病薬など中枢神経に作用する薬剤や抗コリン剤などの末梢神経や消化管に作用する薬剤、降圧剤や利尿剤などの循環器系に作用する薬剤などがEDを引き起こす原因となる事です。
混合型ED:上記が混合し、いずれにも分類が出来ない病態です。
心因性EDは、性交が十分満足に行えた成功体験などで改善傾向に向かったりする為、ED薬の補助により自信を持つ事・取り戻すことが大切です。
器質性EDは、高血圧・高コレステロールなどの血管性疾患や糖尿病などや喫煙などによる血流が悪くなったりする事に原因があったり、飲酒なども勃起を妨げることがあります。生活習慣病は、医師と共に治療していく事が大切です。飲酒や喫煙・生活のストレス等を減らすことも心因性・器質性EDの予防につながります。
また、性行為はパートナーとのタイミングによる為、バイアグラ等のED薬は服用しても性行為が行われない場合もあるかと思いますが、その場合でもED薬は無駄になったというわけでもなく、ED治療薬であるPDE-5阻害薬には血管拡張機能の改善効果が報告されており、動脈硬化の軽減、改善など血管機能の改善や修復によるアンチエイジング効果が期待され、服用して性行為が無くても無駄ではないと考えられています。
男性の勃起機能とバイアグラ
男性器の勃起は、男性に対して何らかの性的刺激が与えられたとき、脳の中枢神経が興奮し脊髄神経を通り勃起神経から陰茎に伝わります。陰茎の器官である陰茎海綿体に血液が流れ込む事で勃起が起こりますが、この時にcGMP(環状グアノシン一リン酸)という物質が大きく関わっています。cGMPとは、体内で産生される自然な血管拡張剤で、細胞内で増える事で陰茎付近にある平滑筋が緩むことにより血液が通常より多く海綿体へと流入し、男性器が勃起します。陰茎海綿体にはこれを分解するPDE-5(ホスホジエステラーゼ5)という酵素が存在しています。
このPDE-5という酵素には勃起を阻害する効果があります。性的興奮が静まったときPDE-5が働いて勃起を終了させたり、日常でもPDE-5が働いていて勃起しません。PDE-5が働いている状態のことを「PDE-5の優勢」といいます。
陰茎に脳からの勃起命令が伝わるとPDE-5が働かなくなりそれにより勃起します。PDE-5が働いていない状態のことを「PDE-5の劣勢」といいます。性的興奮があるにも関わらずPDE-5が優勢のままになってしまう事がEDにつながります。
バイアグラ(一般名:シルデナフィル)
バイアグラは、ファイザー社の商標名で、有効成分「シルデナフィル」です。現在、各製薬会社からジェネリックが販売されています。ジェネリックでも有効成分は同じで、効果も変わりません。基本的にジェネリックの方が安価で効果も同等です。近年は、ジェネリックへの理解が深まってきていることにより、ジェネリックを選択する方が多くなってきています。
バイアグラの有効成分であるシルデナフィルは、PDE-5酵素の働きを抑え、勃起を促進します。この酵素には勃起を妨げる作用を持ちますが、バイアグラはそれを阻害して勃起を維持しやすくします。また、ED治療薬には性的興奮作用・催淫効果はありません。
バイアグラの服用方法
バイアグラの服用は、1日1回1錠までです。再度服用する場合は24時間以上空けます。
性行為の約1時間前、空腹時に服用をします。バイアグラは、胃で分解され腸で吸収されます。高脂質の食事は、腸に脂の膜を張り吸収を阻害します。効果発現時間が遅れたり効果自体が減弱する為、空腹時に服用しましょう。また、空腹時に服用した薬の成分(シルデナフィル)が効いてからであれば軽めの食事をとって構いません。食前30分ー1時間を意識し、後述の副作用が出れば調整するといいでしょう。
服用は、水または白湯で服用します。お茶や清涼飲料水でも問題ありませんが、牛乳やグレープフルーツジュースで服用すると薬剤が効きすぎたり、思わぬ副作用が発現する可能性がある為、併用注意に指定されています。リスクが上がる危険な行為である為、ご注意下さい。
バイアグラの副作用
バイアグラの副作用で主な例は、顔の火照り・目の充血・鼻づまり・頭痛・動悸などがあげられます。イメージとしては飲酒後に近いです。これらが必ず出るというわけではありませんが、この副作用が出た場合は、効いているという合図でもあります。ご自身の副作用が出るタイミングが分かれば、服用してからの食事なども調整できます。
成分が排出されれば副作用も自然と治まりますのでご安心ください。
バイアグラは心臓への負担があるというのは誤認識
バイアグラが心臓に悪いと思っている方は非常に多く、現在もそのイメージは払拭できていません。バイアグラは、元々狭心症に対しての治療薬として研究・開発された薬剤で、血管を拡張し血圧を下げる効果があります。服用する事で心臓の負担を軽減する薬剤です。バイアグラには直接心臓に負担をかける事はありませんのでご安心下さい。
しかし、性行為は適度な運動と同じで脈拍・血圧が上昇し心臓に負担がかかります。狭心症や虚血性心疾患など心血管系の治療などを受けられている方は、性行為が可能かどうかを医師に確認しておく必要があります。また、現在・今後の治療計画において硝酸剤投与の可能性がある為、医師にバイアグラを服用してもよいかを確認し、服用する場合は必ず伝え、注意事項を聞きましょう。
バイアグラ 禁忌
以下に該当する方は処方する事が出来ません。
1.バイアグラの成分(シルデナフィル)に対して過敏症の既往歴のある方
2.心血管系障害を有するなど性行為が不適当であると考えられる方
3.硝酸剤あるいは一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、硝酸イソソルビド等)を投与中の方
4.脳梗塞・脳出血、心筋梗塞の既往歴が6ヶ月以内にある方
5.重度の肝機能障害のある方
6.塩酸アミオダロン(経口剤)を投与中の方
7.網膜色素変性症(進行性夜盲症)と診断された方
8.低血圧の患者(最大血圧90mmHg未満または最小血圧50mmHg未満)もしくは治療による管理がなされていない高血圧の患者(安静時収縮期170mmHg以上または最小血圧100mmHg以上)
9.未成年の方(既婚者を除く)
また、上記の他に注意薬などもありますので、持病をお持ちの方・服用しているお薬がある場合は、ED薬との併用注意・禁忌確認の為、ご来院の際は「お薬手帳」等の持参をお願い致します。
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記事監修
総院長菅原 俊勝
- 2004年(平成16年)
- 秋田大学医学部医学科卒業
- 2014年(平成16年)
- ユナイテッドクリニック池袋院
- 2021年(令和3年)
- 医療法人社団 淳康会 高森会 理事就任
- 2021年(令和3年)
- 大宮院管理医師、総院長就任